窓の外から吹く風には、人の記憶を底から呼び覚ますような、ある種特別な働きがあるのかもしれない。――そんな夢想を思いついてからは、ほぼ一年中、開け放した窓から部屋に風が入る瞬間があるだけで、たとえそれがぬるかろうと冷たかろうと、強かろうと弱かろうと、なんらかの出来事を回想してしまうのがひとつの癖になってしまった。小雨がぱらつく中、何かを期待してふっと窓を開けてみたら、やけに湿っぽくかすかな風が頬にふれた。
その時も、僕はまた、不鮮明ないつかの記憶を思い出しかけていた。
小学校の低学年くらいまで、父方の祖父母の家が僕にとっての帰宅場所だった。そこは父の実家であり、僕と二歳下の弟と両親が住んでいる家とは500メートルと離れていない。いつからか、母が帰ってくるまで祖父母が僕たちの面倒を見てくれるようになった。僕らはその家でおやつを食べ、夕方のNHK教育テレビを観て、時には晩飯をご馳走になった。ひとつひとつの料理――たとえば玉子焼きや、自家栽培のトマトや、鯖の塩焼きなどがやけに脳裏に残っている――の量がとても多く、とうてい胃袋に収まりきれそうにないといつも感じていて、たまらなく嫌だった。しかし祖父母の前で滅多なことは言えず、たいていは弟と共に黙って最後まで食べきっていた。しかし一度だけ、二人前くらいの炒飯を食い終わったあとトイレで吐いてしまったことがある。菓子でも食べすぎたんじゃないか、と祖父は笑ったが、ひょっとしたらこれで祖母も懲りて、次から晩飯の量を減らしてくれるのではないかという淡い期待をわずかに抱いた。しかし、翌日になってもそれは変わらなかった。仕事帰りの母が玄関まで迎えに来るのは、だいたいその辺りの時刻だった。玄関先の母は口角をぐっと上げて、祖母の目の前では精一杯の笑顔を作ってみせていた。
夏休みになると、当然、一日中祖父母の家で過ごすことになる。当時、弟は小学校に入るか入らないかくらいの年で、まだ全然小さかった。たしか、自転車にも乗れてなかったはずだ。その頃、祖父がしきりに言うにことは――お兄ちゃんなんだから、弟の一人くらいは守れるようにならんといかん――彼を放って遊びに出掛けることに対してやけに気が引けたのは、祖父のそういう言葉が胸に引っ掛かっていたからでもあったのかもしれない。そんなものだから、その年の夏休み中の大半は祖父の部屋でテレビを観る時間に費やした。午前中はずっと子ども向けの番組を放送しているため退屈はしなかった。たまに、弟を誘って近所の神社で蝉取りをした。聖神社というとても小さな神社で、公民館がすぐ傍にあった。幹の真ん中で鳴いている蝉を素手で捕まえると、そのたび弟は大袈裟に驚いてくれた。すると妙に気分が良くなり、二人で遊ぶのも悪くないな、とふと思ったりもした。やけに量の多い毎日の昼飯も、あるいは余程腹が減っていたのか、ごくあっさりと食べ尽くすことができた。
祖母は早朝と夕方に新聞配達などしていたようだが、たいていは家にいて、隣の部屋で寝転がってテレビを観たり昼飯を作ったりしていた。祖父は近くの鉄工所で毎日働いていた。二人とも六十前後くらいだったろう。ほかに、二十幾つくらいの叔父が住んでいたが、仕事から帰るとほぼ真っ直ぐ二階の自室に篭ってしまうので、滅多に顔を合わせることはなかった。祖母が新聞配達から戻って三十分ほど経つと祖父が帰ってくる、それから三十分くらいしたら叔父が帰ってくるというのが、いつもどおりの一日の流れだった。家の中は、そのことによって特にうるさくも静かにもならなかった。たまに弟と二人で騒ぎすぎて、普段はあまり怒らない――と、その当時は思っていた。おそらく父と比較してのことだろう――祖父に咎められた。あんまりしつこく弟にちょっかいを出した時など、一度は竹刀でぶたれたこともある。父の兄である一番上の伯父が高校時代、部活動で使っていたものだった。
思えば、祖父につれられて外出した機会なんて数えるほどしかなかったような気もする。一度、何の前触れもなくサイクリングに行こうと祖父に誘われ、二人きりで昼下がりの競馬場付近をぐるりと漕いで回ったのはたしか中学のはじめ辺りか。
その夏、祖父につれられ、誰ともわからない親戚の家を訪れることになった。山と田圃とビニール菜園だけに囲まれた、広くそしてうら寂しい場所で、その小山の麓に居を構えていた。曇りがちの日で、変な蒸し暑さが祖父の運転する車の中にも篭っていた。昔からあるような和風建築の家だが、かなり大きい。僕と弟と祖父が座敷に入ると、既にたくさんの大人たちが集っていた。僕と弟は、なぜだか声を合わせて「こんにちは」と言った。来た時でも帰る時でも、家の人に挨拶しなければならないのがやけに嫌だった。祖父があちこちに挨拶して回っているうち、僕らは二人固まって不安げに、柱の前で動かなかった。そのうち、いくつか顔を見たことがあるようなないような人たちに声をかけられ、学年や身長、聞かれたことだけに答えていった。
「ほら、どこでもいいから座んなさいよ」
洋子おばさんに促され、座敷の隅っこに僕と弟は腰を下ろした。いくつになった? と聞かれ、また同じように二人とも、九歳、六歳、と答えていった。壁際の真ん中には大きな仏壇があり、青い光の回転灯篭がその傍にふたつほど置かれていた。金色の装飾、球状に張り詰めた和紙、その中で青く発光しているもの、どこから来るのか甘いにおい。回転灯篭の淡い光は、和室の壁の四方をぼうっと照らしながら、ゆっくりと回っていた。弟が携帯ゲーム機で遊び出すと、洋子おばさんは興味深げにそれを眺めた。隣に座っていた見知らぬおじいさんは、ビデオが動いとるみたいだ、と言い、自分にもやらせてくれとせがんだ。
「お兄ちゃん」と、その時の弟は涙ぐんだような目でこちらを見上げた。僕が買ったものだから、僕の了承を得てからでないと貸せないとでも感じたのだろうか。僕は黙って頷いた。弟はおじいさんにゲーム機を渡した。いつのまにか洋子おばさんがいなくなっていたので、見回すと、向かいの縁側の方で、お茶をコップに注ぎながら誰かと話していた。見ると若い女の人で、長い黒髪をシャツにたらしている。洋子おばさんの話にしきりと頷き、微笑んでいた。まだ大人というほどでもないが、背丈は洋子おばさんと同じくらいに見えた。
「あれは誰言うたっけなぁ」
向かいの少女を見て、弟からゲーム機を借りたおじいさんが呟いた。すると隣にいた別のおじいさんが、和也君とこの娘さんだと答えた。
「ほぉー、あんなに大きくなって、中学生か、早いなぁ。……なかなか器量も良い」
遠くの少女は片手で髪をかき上げた。耳元の細い毛が数本、汗に濡れて絡まっていた。
見ると、子どもは僕らとその少女の他にも四、五人ほどいる。中には見知った子も。だがみんな僕と同じか少し下くらいの男の子で、彼女一人だけが浮いているように感じた。男の子の一人は、いつになったら帰れるのかとしきりに母に訊ねていた。
お坊さんがやって来たのはそれからすぐだった。親戚一同に慇懃な礼をしながら部屋の奥に歩いていく彼の姿を見ていると、崩れた脚も自然と正座になった。弟は僕の横で呆けた顔をしてお坊さんを眺めていた。二人ともうしろの方の座布団に座った。首を伸ばすと、さっき洋子おばさんと話し込んでいた少女が、一番前の列の座布団に正座しているのが見えた。その背筋は驚くほど真っ直ぐに伸びていた。僕はその薄い背中と、そこから突き出た浅黒く細く長い腕を眺めた。
やがてお経が読まれる。単調な木魚の音、胸が疼くような読経の声、折りたたんだ脚の痛み、開け放された縁側から入る八月の風。弟は、僕に肩をあずけて寝たふりをはじめた。そのたびに腕を払って起こそうとしたが、無駄だった。祖父の丸い大きな背中が目の前にあった。シャツは汗で湿っていた。暑さと退屈で、頭がぐらぐら煮えたぎってきそうだった。やっと読経が終わったと思ったら、お坊さんは何かぼそぼそと一同に語りかけ、それから再び読みはじめた。耳の遠い曾祖母が息子の嫁につれられて、脚を引き摺りながらゆっくりゆっくり部屋を出て行った。これだから年寄りはうらやましい、そう思いながら曾祖母の様子を目で追っていた時、ふいにどこかから奇妙な視線を感じた。前を見返ると、名前も知らぬ先程の少女が僕の方を見て、口元をゆるめ笑っている。視線が合わさった途端、彼女はくるりと前に向き直った。その肩を撫でつけ回ってゆれたのは、回転灯篭の薄ぼんやりとした青色の明かり。
読経が終わりお坊さんが帰ると、今度は洋子おばさんたちが部屋に長机を並べ出した。昼ご飯だ、と瞬時に思う。他の地方はどうだか知らないが、高知県ではこうして親族が大勢で集まる機会があるたびに、皿鉢料理が振舞われるのが慣習になっている。刺身や揚げ物、巻き寿司や枝豆、果物、羊羹など様々な料理を詰めた色鮮やかな大皿が、長机にいくつも並べられる。
辺りを見回すと、すぐに少女は見つかった。縁側の傍近くで籐椅子に腰掛け、長い脚をふらりと宙に浮かせて。脚を交差させたり、伸ばしたりしながらぼんやりとしている様子は、別段変わったことでもないのに、どこか目を惹かれるものがあった。知らないおばさんがその下に寄って行き、みゆきちゃん、と彼女に声をかけた。それではじめて名前を知った。
「食べてもいい?」
弟が祖父に訊ねた。その声ではっと自分に返り、座布団に座って料理を手につける頃合を見計らっていたことを思い出す。祖父は小さく頷き、自分は隣の人にビールを注いでもらっていた。がやがやと部屋中が騒がしくなった。釣りの話、景気が悪くなったという仕事の話、この頃酒が飲めなくなったと祖父の周りでは言っていたが、十分もしないうちに茶色の空瓶が何個も積まれたのには驚いた。
少女の姿が見えない、帰ったのだろうか。
「お兄ちゃん、からあげ取って」
そう言って箸の先で僕の腕をちょんちょんとつつく弟。油の湿気が腕に当たり、少し気持ち悪かった。我慢しつつ、からあげが盛られた皿の奥に手を伸ばす。するとまた弟が、そっちじゃない、と言ってぱしんと箸で腕を叩いた。
そのうち、ぱさぱさした冷たい料理のどれもが嫌になり、弟がごちそうさまをしたすぐあとに僕も倣った。祖父も洋子おばさんも、もっと食べないと駄目だと僕らをたしなめた。
純が追いかけて来る。弟と同い年で脚も短いから、こっちは冷やかしながらでも難なく逃げることができた。次の十字路まで来たところで純は足を止め、隣の田圃の畦道にいる弟に狙いを変えた。弟はあわてて走り出したものだからあえなく転び、そうして膝でも擦りむいたようだ。ばかだな、と思いながら、走り寄ってきた純にタッチされ、鬼になった弟を眺めていた。
「泣くなよぉー」
僕は大声で叫んだ。章吾が寄ってきて、あいつまた鬼になったぞ、と笑う。水を被ったように彼のタンクトップは汗にまみれて、不快になるほどのにおいがした。
その後、ハンデとして、弟と純を相手にする時だけ、僕と章吾は走ってはいけないことになった。立ち止まっていると、山から下りてくる風はとても涼しく思えた。ほどなく、曇り影は忘れたように消えていき、一時の合間だけの日光が差した。
弟は今度は僕に向かってきた。僕は踵が上がらないように気をつけながら、畦道を早歩きで逃げる。深く白い雲が、田圃を突っ切った向こうの空で、音も立てずに流れている。
「お兄ちゃんの鬼! 十秒タンマね」
にへらと笑みを浮かべながら、弟は僕の腕をはたき、そのまま風のように走り去っていった。僕は小声で、いーち、にー、さーん、と。気づかれないくらいに早めに数えて。
遠くの晴れ間の道で、陽炎のようにひとつきり、ぽつんと佇んでいる影がある。山の緑の麓の家から、ゆっくりと歩きながら、段々とこちらに近づいてきた。少女は目の前まで来てから、やや不安げに、
「章吾君と純君って誰? 君?」
透き通るような声で言い、僕の顔を覗き込むように、その小さな鎌首をもたげた。
「違うの?」
少女は眉間に皺を寄せながら、また顔を覗く。一瞬だけ目が合う。お昼前の読経の時よりもはるかに近い距離で。彼女の輪郭や、目や鼻筋や口元まではっきりと見えた。
もはや鬼ごっこを忘れて三人でじゃれ合っている章吾と純と、それから弟を指差した。一番背の低い弟は二人に何度も頭をたたかれて、また泣きそうになっていた。楽しそうね、と彼女はその光景をついと眺めて呟いた。真隣でため息を吐き、そのまま何も言わず突っ立っている彼女。僕の背丈は、まだその肩にも届かないほどだった。
「章吾君と純君のお母さんが、そろそろ帰るからあっちに戻っておいでだって、そう伝えてね。わかった?」
彼女は、まるでいたずらをたしなめるような口ぶりで言う。僕は夢中で頷いた。知らぬ間に、耳朶の辺りがぼうっと赤く熱くなっていた。その正体もわからないままで、ただ気味が悪かった。
みんなで家まで戻ると、待ち構えていたように章吾と純は車に乗せられ、そうしてあわただしく帰っていった。畦道を真っ直ぐ、線を引くように進んでいく白い車を見ながら、また日が翳ってくる予兆を感じていた。
「雨が降るね、すぐに」
少女は独り言のように呟いた。遠くの車の排気音にかき消されそうなほど声は小さく、蒼い影をつれて、身を少しよじらせている。
祖父が玄関口から僕らを呼んでいる。もう帰るぞ、と呼んでいる。
弟は僕の手を引いた。
「先に行ってろよ」
と、弟に言った。弟はこくりと頷く。短いその脚で、玄関へ一目散に駆けていった。
少女はひとりでに、家の脇の方へと歩いていった。どこに行くんだろう、気になって、少し追いかけてみようかとも考えた。するとまた祖父の声がして、早く戻ってこい、と咎めたてるように言われた。なるべく大きな声で返事をすると、安心したように祖父はまた家の中へ引っ込んでいった。
玄関のすぐ横にはガレージがあり、車が二台とも止められていた。犬小屋には何もいなかったが、乾し草のようなものが周りに敷かれていた。家壁を辿り、開け放された賑やかな縁側を通りすぎ、裏まで来ると、ふいに少女の立ち姿が目の前に現れた。サンダルを脱いだまま壁にもたれかかり、うつろな目で遠くの田圃を眺めていた彼女は、僕に気づくといっそう目を丸くして、
どうしたの? と。
「帰らなくていいの?」
僕はそれにも黙っていた。遠くの空に流れ去ったのは烏の鳴き声、鈍い色の雲がまた現れて、沈黙が続くうちに段々と辺りは薄暗くなってきた。羽を広げて飛ぶ一匹の蚊を、うっとうしそうに手で追い払う彼女。その腕にうっすらしたたるのは、汗だろうか。
「そこに山があるでしょう? あの山に、おじいちゃんのお墓があるの」
薄透明のサンダルを足の指につっかけ、かすかに息を漏らしながらそれを履いた。
行くとも行かないとも口に出せぬまま、少女に手を取られてその小山につれていかれた。コンクリートで囲われた小さな川辺に沿って歩くと、すぐに、狭く薄暗い山道に入った。彼女の浅黒い手はほのかに湿っていて、少し早足になると、むすんだ手と手が解けてしまいそうだった。蚊がいっそう多く飛んだ。いくつも刺されてしまった。
また少し景色が開けた。
僕は栗林の真ん中に立っていた。さっきよりは風通しも良く、雨に濡れた葉はかすかな銀色をして目の前を振れている。脇には大きな老松。私のおじいちゃんが子どもの頃からあったのだと、さもこの目で見てきたかのように少女は言う。厚ぼったい木陰は、それだけで道を暗く深くさせていた。
道端の一角に地蔵がいくつも立っていた。赤い布を胸にかけているが、そのうちのひとつには首がない。見れば、木々に囲われた道なりに沿って、墓石がひとつ、またひとつと並んでいる。
「おじいちゃんのはね、もうちょっと歩いたところ」
腰を屈めてうつむいた僕を見下ろしながら、そう促す。別に疲れたわけじゃない、ということを示すために、わざと大袈裟に立ち上がってみせた。彼女は困ったように首をかしげたあと、ほんの瞬間だけ、笑みを。――とてもきれいだと思った。
曽祖父の墓石はまだ真新しく、露を受け光沢すら見せていた。それより小さな墓石や、ただ石を削っただけのような、膝ほどもない小さな丸い墓石がいくつも、曽祖父の大きな墓石を囲うように並べられてあった。何も持ってきてないけど、と少女は誰に語ったのかそう言い、墓石の周りに散らばった落ち葉などを拾っていた。僕は曽祖父の墓のうしろに回った。赤い色で書かれた文字は難しくて読めなかった。もしかすると、本当に血を塗って書いたのかもしれないと一瞬思う。ずっと前、家族で母方の墓参りをしていた時、墓石の裏に彫られた字を見て、血だと言った。たしかにそう感じたが、母はそれを否定した。
車の通る音が下の方でひびいた。すぐ傍は民家の並ぶ路地だった。ここからだと、藪におおわれて少し見にくい。だけどそのあとは一台の車も通らなかった。カーブミラーはずっと同じ灰色の道路ばかりを映している。
振り返ってさえ、誰の声も聴こえない。少女の足音がわずかな間を置いて静かにひびく。ちらりとこちらを見た。
どこに帰ればいいのか、その瞬間、わからなくなった。
「風が気持ち良いね。ちょうど、涼しいくらい」
そう言って両腕を伸ばし、声にならない声をかすかに漏らす。
「おじいちゃんの家、一年中いつも玄関開けっ放しだったの。私、そこに座って何も考えないで、ただ風に当たるのが好きでね、家に遊びに来るたび、そうしてた」
少女は腰を屈め、一等大きな曽祖父の墓、またその周りに建っている小さな墓のひとつひとつを、片方のてのひらで、丹念に撫でさすりはじめた。蝉の鳴き声、シャツの湿り気、冷たい木陰。苔のにおいが鼻につくのは、小さい方の墓石に緑色のそれがこびりついているからか。何も語らず、表情も変えず、少女はずっと墓石を撫で続けた。
やがて、穏やかな夕立が地面を打った。
初出:神谷京介短編集Ⅱ 星屑タロット (2010年3月)